looking after your flowers / Seashells (1994) marsh-marigold [CD]

 Seashells - Looking After Your Flowers人気スウェディッシュギターポップバンドseashellsの1stアルバム.
世間的には、日本盤も発売された2ndアルバム”We Rob Banks(恋の銀行強盗)”の方が有名なのかな. でも、内容のステキさなら、この1stアルバムも負けていないと思う.(僕はより繊細なサウンドの1stの方が好き)

彼らのサウンドは、軽快に疾走するメロディ&キラキラギター+甘い男Vo. …と、まるで「ギターポップ」のエッセンスを余すことなく抽出したかのよう.
特にt-2″howdy”、t-6″looking after your flowers”の突き抜け方は特筆モノ! この2曲はギターポップ好きで嫌いな人はいないと思う. 個人的には、ちょっぴりthe cardigans風のお洒落サウンドなt-7″yet another summer”も好き.

同レーベルのelegant、brideshead等のキラキラ系ギターポップが好きな人なら避けて通れない1枚. 個人的には北欧pops best 10入り確実な傑作だと考えています.

variationen in lassigem chic / elegant (1998) marsh-marigold [CD]

elegant variationen in lassigem chic日本でも人気のジャーマンindieバンドbridesheadの別ユニットelegantのミニアルバム(全8曲収録).
まず何よりも目を奪われるのはそのジャケのステキさでしょう!レコ屋さんで目にしたら即レジに持って行く事間違い無しな素晴らしいジャケセンスには脱帽です.

そして音はジャケ以上に素晴らしく、春の日差しのように優しくキラキラと光り輝いていてマジでヤバ過ぎ!全体的にbridesheadよりもVo.&ギターともに甘めで、bridesheadをギターポップサイドとするならば、このelegantはネオアコサイドと言えばいいのかな?

疾走する”widerstand ist zweckios”、パッパッパ~なコーラスが最高な”florida girl”、チープなシンセ&キラキラしたアレンジが微笑ましい”nett!”…etc. とにかく捨て曲無しの珠玉の1枚です.

個人的にはbridesheadよりも好きだし、クオリティもこっちが上だと思っています.
なのでbrideshead好きで未聴の人はマスト!
そうでない人もindie pop好きなら絶対に聴いて欲しいindie pop最重要アルバムの一つです.
聞き逃し厳禁!

knee-deep in the rococo excess of / tree fort angst (1996) The Bus Stop [CD]

Tree Fort Angst knee-deep in the rococo excess of後にThe Saturday Peopleへと発展するUS indie popバンド. テリー・バンクス率いるtree fort angstのシングル編集盤的なアルバム.

音は(The Saturday Peopleとほぼ同系統の)疾走系青春ギターポップ.
演奏はメジャーバンドと比べるとやや拙い感もあります. が、その辺は青さ(若さ)と勢いでカバー!、とばかりにアコギをかき鳴らす様がindie pop的には最高です.
そんな疾走系の”tuesday”や”20 hours”、一転して落ち着いた雰囲気の”hope”や”parting kiss”(←名曲!)など、佳曲多数.

「シングルの寄せ集め」と言うこともあって、曲によって雰囲気が大分違っています.
(聴き手の好みによって)全曲気に入ってもらえるかどうかは自信がありません. だけれど、「ネオアコとギターポップの中間みたいな音」を求めている方には、ぜひ聴いてみて欲しい1枚です.

本作の他には、今アルバム未収曲を含むカセットテープアルバム「Fifteen Songs Of Vim and Vigor」、2002年リリースの今アルバムの再発版(ボーナストラック付き)「Last Page in the Book of Love」などがあります.
興味を持たれた方はそちらもチェックして見てください.

afoot / celeste (1997) harmony [7″/cds]

celeste afootスウェーデンの男2人組ユニットcelesteの1stシングル.
メンバーは、カルトindie popバンドMary-Go-RoundのJonasと、そこそこメジャーなギターポップバンドThe Bear QuartetのJariの2人.
荒木陽路美さんのレーベルharmonyの記念すべき1stリリースでもあるこのシングルは、「これから何か始まりそうな予感」を感じさせてくれるステキな1枚.

彼らの音楽は(男Vo.とかは)ヘナチョコなんだけれど、どこか芯の強さみたいなものがあって、彼らの音楽へ対する情熱が伝わって来ると言うか…まあとにかくステキ!(笑)
特に冒頭からトランペットが高らかに鳴り響く”colder inside”、流麗なアコースティックギターがキラメく”i don’t think you can cry”、の2曲は本当に素晴らしいので、ギターポップを聴き始めの人とかにオススメです.

後にfirestation towerからcdsでもリリースされていますのでCD派の方もひと安心.
ただし、7inchとは先に述べた2曲以外の収録曲が異なっていますので、ぜひ両方押さえて欲しいです.

If you’re feeling sinister /Belle And Sebastian (1996) jeepster [CD/LP]

Belle & Sebastian If You're Feeling Sinisterこのアルバムを初めて聴いたのは大学生の時.
以降、何度繰り返し聴いたか分からないほど. 僕の心を魅了し続けた「永遠の名盤」.

その世界観の完成度は、
「僕みたいな素人が軽々しく陳腐な言葉で批評してはいけない」
と怯んでしまうほど.

まるで淡い青春小説から断片を切り取ったかのようなストーリー性のある歌詞には、「救いようのない絶望」と「微かな希望」とが入り混じっていて、一つ一つのセンテンスがとにかく美しい.
そして歌詞の美しさに勝るとも劣らないメロディの流麗さが更に凄い. 捨て曲は一切無し.
特に、t-3″Me and the Major”、t-4″Like Dylan in the Movies”、t-5″The Fox in the Snow”、t-6″Get Me Away from Here, I’m Dying”、t-7″If You’re Feeling Sinister”、t-8″Mayfly”までの一連の流れは、神がかっているとしか言いようがないほどに、一切の隙もなく素晴らしい.

 リリース当時、あまりにものめり込み過ぎて、学生時代の僕にとっては「Belle And Sebastianの詩の世界観こそが現実」で、「日常は夢か幻でしかない」とまで、考えていました.(若かったな…笑)
詩の世界観にドップリとはまるのなら、出来る限り社会に出る前の、モラトリアムな学生時代にこそ聴いて欲しいかも.
聴く人の人生観をも変えてくれる、彼らの美しき世界観をぜひとも体験して欲しいです.

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