wherever you go, take me with you / Pastel Collision (1996) siesta [cds]

Pastel Collision wherever you go, take me with youネオアコイベントでもしばしばかかる名曲”Young”がindie popファン(特に女のコ)に大人気のPastel Collision. これはPastel Collision名義で残したラストシングル.(彼らは後にkaleidaと名を変えて再出発)

個人的には彼らの作品中、今作が最も素晴らしい作品だと思っています.
が、他のシングル(“young”等の7inch)に比べると世間的認知度と言うか、人気が無さ過ぎる気がするのは気のせいでしょうか?

曲調は、他のPastel Collision名義の作品が「キュートな感じ」だとすると、こちらは「エレガントさ」が感じられるかな. ストリングスアレンジと女性Vo.の組み合わせが素晴らしいタイトル曲”wherever you~”、チープなシンセも効果的な優しいアコースティックソング”a last minute miracle”…etc.

女子ものindie pop好き、またはsiestaファンならマストな1枚.
もちろん、その他のシングルやkaleida名義でのLP/CDもぜひチェックして見て欲しいです.

knee-deep in the rococo excess of / tree fort angst (1996) The Bus Stop [CD]

Tree Fort Angst knee-deep in the rococo excess of後にThe Saturday Peopleへと発展するUS indie popバンド. テリー・バンクス率いるtree fort angstのシングル編集盤的なアルバム.

音は(The Saturday Peopleとほぼ同系統の)疾走系青春ギターポップ.
演奏はメジャーバンドと比べるとやや拙い感もあります. が、その辺は青さ(若さ)と勢いでカバー!、とばかりにアコギをかき鳴らす様がindie pop的には最高です.
そんな疾走系の”tuesday”や”20 hours”、一転して落ち着いた雰囲気の”hope”や”parting kiss”(←名曲!)など、佳曲多数.

「シングルの寄せ集め」と言うこともあって、曲によって雰囲気が大分違っています.
(聴き手の好みによって)全曲気に入ってもらえるかどうかは自信がありません. だけれど、「ネオアコとギターポップの中間みたいな音」を求めている方には、ぜひ聴いてみて欲しい1枚です.

本作の他には、今アルバム未収曲を含むカセットテープアルバム「Fifteen Songs Of Vim and Vigor」、2002年リリースの今アルバムの再発版(ボーナストラック付き)「Last Page in the Book of Love」などがあります.
興味を持たれた方はそちらもチェックして見てください.

If you’re feeling sinister /Belle And Sebastian (1996) jeepster [CD/LP]

Belle & Sebastian If You're Feeling Sinisterこのアルバムを初めて聴いたのは大学生の時.
以降、何度繰り返し聴いたか分からないほど. 僕の心を魅了し続けた「永遠の名盤」.

その世界観の完成度は、
「僕みたいな素人が軽々しく陳腐な言葉で批評してはいけない」
と怯んでしまうほど.

まるで淡い青春小説から断片を切り取ったかのようなストーリー性のある歌詞には、「救いようのない絶望」と「微かな希望」とが入り混じっていて、一つ一つのセンテンスがとにかく美しい.
そして歌詞の美しさに勝るとも劣らないメロディの流麗さが更に凄い. 捨て曲は一切無し.
特に、t-3″Me and the Major”、t-4″Like Dylan in the Movies”、t-5″The Fox in the Snow”、t-6″Get Me Away from Here, I’m Dying”、t-7″If You’re Feeling Sinister”、t-8″Mayfly”までの一連の流れは、神がかっているとしか言いようがないほどに、一切の隙もなく素晴らしい.

 リリース当時、あまりにものめり込み過ぎて、学生時代の僕にとっては「Belle And Sebastianの詩の世界観こそが現実」で、「日常は夢か幻でしかない」とまで、考えていました.(若かったな…笑)
詩の世界観にドップリとはまるのなら、出来る限り社会に出る前の、モラトリアムな学生時代にこそ聴いて欲しいかも.
聴く人の人生観をも変えてくれる、彼らの美しき世界観をぜひとも体験して欲しいです.