s/t / arvidson (2001) firestation tower [CD]

’01年末にリリースされた際、全国のindie系レコード店で爆発的に売れたのも記憶に新しいスウェーデンのバンド、arvidsonの1stアルバム.

パワーポップとギターポップの良いトコどりをしたかのような、ストレートなメロディが彼らの魅力. (リリースからずいぶん年月が経ちましたが)アルバム全編を通して、未だ色褪せる事のない珠玉のポップス集.

なかでも「eggstoneの弾けっぷり」と「18 wheelerの美メロ」を掛け合わせたかのような輝きを放つt-1″wake up”の素晴らしさといったらもう…言葉では言い表せないほど. 当時、瞬く間にクラブヒットとなったのも頷ける奇跡的な名曲.
そのほか、グラスゴー直系の青春メロディが心にグッと来るt-3″get well”、哀愁漂うVo.が泣かせるt-9″still on the wrong side”、全てを包み込んでくれるかのような包容力を持った感動の大名曲t-11″i hear a sound”…etc.

とにかく凄いとしか言い様のない、ギターポップ界における歴史的名盤だと思います.
少しでも「ギターポップ」が好きな人なら、マストアイテム間違いなし.
未聴の方はどうかダマされたと思って購入してみてください. きっと後悔はしないはず!

※1. 2015年に日本のPヴァインレコードから、ボーナストラック付きで再発されました!
※2. 現在は「Arvidson & the Butterflies」名義で作品をリリースしていて、そちらも素晴らしいです!

the greatest story never told / silver screen (2005) clairecords [CD]

the greatest story never told / silver screenUSのシューゲイザー専門レーベルclairecordsからリリースされたsilver screenの1stアルバム.

このレーベル、オーナーは(shelflifeからのリリースでお馴染みの)the brittle starsのメンバー. ですので「シューゲイザー専門~」とはいえ、いつかは(シューゲ以外の)こんな作品が出て来てもおかしくは無いとは思っていました.
が、まさかこれほどのモノを出してくるとは…

なんて、少し大袈裟に書きたくなるくらいに素晴らしいんです、このsilver screenと言うバンド!
既存のバンドに例えるのなら、screen prints + fantastic something + the clientele(× Cocteau Twins)って感じの繊細なindie popサウンド!

この1曲を聴いた瞬間に、このアルバムが素晴らしい内容である事を確信できる美麗なt-1″ahh ahh”、甘いストリングスアレンジに少しくぐもった感じの男Vo.が絶妙な雰囲気を醸し出すt-2″won’t you ever know”、fantastic something風の軽快なネオアコソングt-3″how can we end”、気分は夏の日の夕暮れ/海岸/波打ち際な哀愁漂うt-4″hello friends”、dream pop系特有の反響するギターがより一層甘さを感じさせる個人的にお気に入りのt-10″rockinghorse road”、コーラスワークが秀逸で美しいt-11″girl like you”…etc.
この魅力は「文章では書きつくせない」と思うくらいに、本当にステキです.

例に挙げたバンドでお分かりのとおり、疾走感とか派手さはありません.
だけれど心あるindie popファンなら、この作品の素晴らしさをきっと分かってくれるはず!
だまされたと思って買ってみてください.

a cat escaped / pipas (2002) matinee [CD]

a cat escaped / pipasUSの優良レーベルmatineeからリリースされたpipasの2ndアルバム.

始めに断っておきますと、このpipasってバンドは最高なんです!(個人的意見です.)
そう声高に叫びたくなるほどに、キュートでUS-indie popファンのツボ押さえまくりな好内容.

barcelonaっぽい打ち込みポップにウィスパー女子Vo.のt-1″what nobody does”、brittle starsに打ち込みアレンジを施したかのようなt-4″rock and/or roll”、#poundsign#を彷彿とさせるアンニュイなメロディが切な過ぎるt-5″old kent road”、スピード感のある打ち込みにヘナチョコ男Vo.のt-9″emblematic”…etc.

全体的にスロウ~ミドルテンポの曲中心なので、パッと聴きではその良さは伝わりにくいかもしれません.
が、聴き込むとハマる事間違い無し! #poundsign#の「陰のある感じ(つつましいけれど心に突き刺さる感じ)」が好きな人には自信を持ってお勧めできます.

chansons francaises / NOTRE-DAME (1998) quince [CD]

chansons francaises / notre-dameフレンチポップスって、どこか「春の雰囲気」を感じさせてくれる、と思っているのは僕だけ? そんな理由からフランスのバンドNOTRE-DAMEの2ndアルバムをご紹介.
リリースはお馴染み日本の(荒木陽路美さんの)レーベルquinceから.

フランスのバンドということもあって、このアルバムは全曲フランス語で歌われています. 男Vo.の歌唱法(発音)に、フレンチポップス特有の重さが感じられるので、もしかしたら(英語詞に耳慣れた人的には)少し聴く人を選ぶバンドかも.

でも、そこは「安心のquince印」、ギターポップ好きな人には強くお勧めしたい!  特にt-2″sur ton repondeur”が最高! この曲、軽快なメロディにソフトロックっぽい女性コーラスがとてもステキなので、ぜひ一度聴いてみて欲しいです. その他にも、シリアスなメロディ展開と鍵盤使いの組み合わせが気になるt-9″mes adieux a la scene”…etc.を収録.

現在、(と言っても最後のリリースは2010年)Arnaud Fleurent-Didier名義でも作品をリリースされていて、そちらもかなりステキです. NOTRE-DAMEを気に入ったらぜひそちらも併せてチェックしてみてください.

(thingamajig) / The Water Walk (1990) netwerk [CD/LP]

the water walk - thingamajigネオアコ/ギターポップ的にはかなり珍しい(と思われる)カナダのネオアコバンドThe Water Walkの2ndアルバム.

全体的にピアノと切なげ男Vo.が印象的で、捨て曲ナシ.
特に、軽やかに爪弾かれるアコースティックギター&サビの込み上げるような盛り上がりがグッと来るt-3″rain”、 弾むような軽やかなピアノと疾走するギター&メロディが最高なt-8″it’s shifting”、牧歌的なストリングスがThe Bluebellsを彷彿とさせるt-9″can’t say”辺りはネオアコ的にも名曲と呼んでいいでしょう.

派手さは余り無いかも知れません. でもその分、しっとりと心に染みる事間違い無し!、なネオアコ屈指の好盤.
前述のThe Bluebells好きはもちろん、Aztec Camera等の基本形ネオアコが好きな方にオススメの1枚.
LPは少しプレミアがついていますけれど、CDはプレス数も多いので比較的安価で買えると思います. 未聴の方はぜひ!

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