Blue Tulip – EP / mini fables (2025) – [DL/Streaming]

Maybelleやbergamot romanceで活動するWAKAKO(坂本和賀子)さんと新進気鋭のネオアコバンドCycling In MarmaladeのWatashiくんのファンタジックネオアコユニット、mini fablesの4曲入りニューシングル”Blue Tulip – EP”が2025年9月4日より配信開始.

このmini fables、7月31日にリリースされたデビューシングル”レモン色した月”がとっても素晴らしくて、僕はリリース後2日間で100回以上(!)、そして一ヶ月経った今現在も毎日聴いているほど激ハマりしているイチ推しなユニットなんです.
この素晴らしさを「一人でも多くの人と共有したい!」という気持ちに駆られて、早速レビュー.


まずはt-1″Biotope/ビオトープ”、WAKAKOさんの透きとおるようなVo.と壮大さすら感じさせるスケールの大きな主旋律、更に物語性のあるファンタジックな歌詞が与えてくれる没入感が凄い!特に2:30~のWatashiくんがコーラスで登場してくるところで転調して一気に広がりを見せるメロディの素晴らしさは必聴!後、細かいところでは要所要所でWAKAKOさんの息継ぎをそのまま残しているところも(ファン的に)最高です.

次にt-2″Blue Tulip/蒼い鬱金香”、Cycling In Marmaladeの疾走曲のテイストをそのまま移植したようなキラキラ感と爽やかさがステキな1曲!若手No.1のメロディメイカーであるWatashiくんのセンスが凝縮されていて、彼の作品のなかでも屈指の出来!そのメロディにWAKAKOさんの真っ直ぐなVo.が合わさることで得られる高揚感は…もう最高としか言いようがないです!ホント最高!

そしてt-3″レモン色した月/lemon iro sita tuki”、既発かつ下でレビュー済なので詳しくは割愛しますが、もう何回聴いたか分からないほどの中毒性を持った曲. WAKAKOさんVo.の美しさを堪能するならこの曲が一番オススメです.

ラストのt-4″ハモン/HAMON”、まずギターの「ネオアコ感」が前面に押し出されていて、その美しさにウットリしてしまう. WAKAKOさんのVo.もギターの美しさに負けないくらい色気と艶を感じさせてくれる歌い方が見事にマッチしていてステキ!後半につれて、リバーブがかかったり、美しかったギターの音色が歪がかったりするところは「物語はもう終わり」と夢から醒めてしまったかのようで、凄く印象的な1曲.


…と、4曲とも素晴らしく捨て曲ナシ!何度も言いますが、今一番注目すべきユニットだと思います.
そして、なんと2025年9月20日(土)に彼らの出演するライブが開催されます!(下北沢LIVE HAUSでの”Pocket Silver 2025 東京“に出演) 僕のwebサイトを見てくれている人なら「行って後悔はしない」と断言できるので、ぜひ皆さん足を運んで欲しいです(僕は仕事で行けないのですが:泣 → 無理矢理仕事を抜けて見に行くことにしました!). トップバッターで登場するようですが、みんな驚くと思うな、その素晴らしさに!

※1. 僕はiTunesストア経由でDL購入しました.
※2. ストリーミングでも聴けるけれど、皆もお金を落とすといいと思うよ.

v.a. / SPLIT EP SERIES VOL.2 (2019) blue-very label [K7/DL]

h-shallows

ネオアコ好きには有名な、鎌倉にあるレコードショップdisques blue-veryさんのレーベルから~その2(笑) これはh-shallowsとSputnik Sweetheartの2組が2019年にリリースしたスプリットカセット.
先にレビューしたブルーベリーコンピCD”blue-very pavilion vol.2″で、その存在を初めて認識したh-shallows. コンピCD収録曲があまりに素晴らしすぎて驚いてしまって、聴いたと同時に即注文してしまった1本です(笑)
僕みたいに、知らずにいるままの人がいてはいけないので、リリースから6年経ってしまいましたが、レビューさせてください.

まず、このカセットを買うきっかけとなったh-shallowsについて調べたら、元々The Smokebeesというバンドをされていた廣瀬美紀さんのソロユニットだそう. The Smokebees自体はこの界隈で有名なバンド(と言う認識)で、僕でも前から名前は知っていたんですが、その音には全く触れたことがありませんでした.
…コンピCD収録曲は素晴らしかったけれど、オリジナル曲はどれほどなんだろう…と半信半疑(?)な気持ちでこのスプリットカセットを聴いたわけです.

が、聴いた瞬間に「ヤバイ、何コレ!?」「オリジナル曲もやっぱ凄いのか!」と心がざわつくほどの衝撃的な素晴らしさでまたまたビックリ!indie界隈の日本人女性ではかなり珍しいアルトVo.の美しさといったら言葉では表せないくらい!(レビュー放棄ともいう)
特にt-1″blue sail”は、ネオアコ好きなら反応せざるを得ない流麗でキラキラしたアコギと大人っぽいクールなVo.が最高過ぎます!日本人でこの(ネオアコの)雰囲気を出せるのはかなり稀有な存在では!? t-2″Thinline”は、シンプルかつゆるやかな楽曲でVo.の美しさや上手さを存分に堪能できる1曲. t-3″each and every one”はEverything But The Girlのカバー!この声でこの選曲は反則でしょ!?ってくらいに合っていて素晴らしいです.

そしてスプリット相手のSputnik Sweetheartも、初めて聴いたんですがこちらも凄くステキなバンドで、更にビックリ!(驚いてばっかり) Tomohiro Makinoさんを中心とした日米独の混合バンドだそう.
t-4″I Wish I Loved You”は、グラスゴー周辺バンドだけが出しえた淡く優しい空気感が凄い. t-5″I Know I Have to Wait”は、ベルセバの未発表曲と言われたら信じてしまいそうなくらいのステキさ. t-6″Marvellous Boy”は、こちらもWould-Be-Goodsの反則級カバー!と、90年代後期の海外indie popの空気感漂う音は、海外indie好きにもきっと刺さるはず.

カセットオンリーのリリースのため、知らないままの人も多いかも? この2バンドとも「多くの人に聴いてほしい(聴かれるべき)」と強く思います. さあ、まずはレーベル元のbandcampで聴いてみて. そして早くブルーベリーさんで注文してください(ブルーベリーの回し者).

※1. レーベル元のbandcampdisques blue-veryさんで購入できます.
※2. デジタル派の人はbandcampでDL購入も可能です.

v.a. / blue-very pavilion vol.2 (2022) blue-very label [CD]

blue-very pavilion vol.2

ネオアコ好きには有名な、鎌倉にあるレコードショップdisques blue-veryさんのレーベルから2022年にリリースされたコンピCD”blue-very pavilion vol.2 ~ 3rd anniversary edition”.
実はコレ、リリース当時に購入したものではありません. 2025年8月11日に行われたbergamot romanceのインストアliveに行った際に、店頭で「あっ、このコンピにもbergamot romanceのWAKAKOさんが出てるのか、買おうっと.」と、たまたまに近いかたちで手にした1枚なんです.

と言った経緯があり、手にしたこのコンピ。聴いてビックリ!収録バンドがどれもこれも高クオリティの楽曲ばかり!それもそのはず、このコンピのコンセプトがレーベル設立の3周年を記念して、過去のレーベル作品の中から各バンドがチョイスしたカバー曲を披露するという、ある意味「blue-very BEST」な内容だったのです.

t-1″my sound”(den baron cover)はthe paselines(Girls In My Pocketのナックル君たちのバンド)、den baronの原曲に忠実ながらキュート女子Vo.が歌うことで”90年代渋谷系サウンド”に衣替えしたハッピーな1曲. t-2″count on me”(diogenes club cover)はthe Sweet Onions、こちらも原曲を崩さずthe Sweet Onions近藤健太郎さんの品のあるVo.でまろやかさを加えたような出来. t-3″make a pancake”(reina cover)はdiogenes club(The Laundries+Alvysinger!)、The Laundries木村さんが可愛らしい歌詞(パンケーキのレシピ)を歌われる怪作(笑) ラップ調の部分も面白い.

t-4″Happy Day Happy Time”(three berry icecream cover)は小林しのさん、ハイトーンでキュートなVo.にthree berryのおもちゃ箱みたいな楽し気な楽曲の組み合わせが普段の小林さん作品とは違う雰囲気に. t-5″Blue Sail”(h-shallows cover)はthe Caraway、原曲の流麗なネオアコテイストから打って変わってギターポップ全開の疾走ソングに!きっとカバーされた側も嬉しくなるくらいのステキソングに仕上がっています!t-6″Our Freedom, Our Darkness”(Memory Girls cover)は中村大さん、元ARCH(あの”終わらないサマー・クラップ”の!)の中村さんがご自身のユニットMemory Girlsをセルフカバー. スロウで優しいメロディ&Vo.はTeenage Fanclubのレイモンド楽曲のような雰囲気.

t-7″(waiting in the) ferry boat”(The Bachelors cover)はIvory Past(Sloppy Joe岡くんのソロ)、レジェンドThe Bachelorsの楽曲を岡くんの趣味全開なネオアコアレンジによりキ・ラ・メ・キ・トゥモローな1曲に! t-8″I Wish I Loved You”(Sputnik Sweetheart cover)はmurmur、The Cat’s Miaowっぽいシンプルなアコギ中心の楽曲にウィスパー系女子Vo.が合っていて素晴らしい.t-9″apple of my eyes”(the Caraway cover)はden baron、the Carawayの疾走ギターポップな楽曲をちょっととぼけたden baron節でカバー.

t-10″雨音が”(misola cover)はsmall garden、僕が不勉強なので両アーティストとも初めて触れましたが、大人な雰囲気漂うシティポップテイストで仕上げていて、カッコ良いです. t-11″Forget me not”(小林しの cover)はWakako Sakamoto(坂本和賀子さん)、後にbergamot romanceで高口さん男Vo.ver.でもカバーをする”Forget me not”. 原曲のキュートな雰囲気とはガラッと趣を変えたもの悲しい雰囲気のアレンジは、このコンピCDの中でもひときわ印象的で素晴らしい. t-12″Ryouzoux” (The Korova Milk Bar cover)はh-shallows、まず選曲が凄い!そして原曲のダークnew waveな雰囲気からキラキラしたギター部分を昇華させて清涼感溢れる1曲に仕上げた衝撃的なカバー! t-13″Begin”(近藤健太郎 cover)はBubblegum Lemonade、the Sweet Onions近藤さんソロ作にちょいガレージテイストを加えたバブルガムポップ.


と、どのアーティストにも個性があって、誰が聴いてもどれかお気に入りの1曲が見つかるはず.
これだけのクオリティのバンドをレーベル周辺だけでパッケージできるとは「blue-very label恐るべし」って思わざるを得ません.

ネオアコ、ギターポップ、indie pop…どれかに引っかかる人なら、聴き逃しも買い逃しも厳禁. 迷っている人は、レーベル元のbandcampで聴いてみて. 絶対に欲しくなるからw

※1. レーベル元のbandcampdisques blue-veryさんで購入できます.
※2. デジタル派の人はbandcampでDL購入も可能です.

レモン色した月 / mini fables (2025) – [DL/Streaming]

mini fables

Maybelleやbergamot romanceで活動するWAKAKO(坂本和賀子)さんと新進気鋭のネオアコバンドCycling In MarmaladeのWatashiくんの新ユニット、mini fablesのデビューシングル”レモン色した月”が2025年7月31日より配信開始.

実はこの曲、2025年3月23日に行われたイベント”chocolate&lemonade VOL.13″の来場者限定配布CD-Rにて初お披露目されていた楽曲なんです. 僕は当日所用で行けなかったため、4ヶ月経った今日、ようやく聴くことができました.

僕の心の中のNo.1女性Vo.であるWAKAKOさんと、若手No.1の呼び声も高いソングライティング能力を持つWatashiくんがタッグを組むのだから、(聴く前から)良いのは分かっているつもりでした.

なので相当期待して再生ボタンを押した訳ですが…

もう僕の期待なんか軽く超えてしまうほどの素晴しい出来!
ほぼイントロなしで始まるWAKAKOさんの伸びやかな透きとおるVo.でいきなり心をギュっと掴まれます. 身近な日常をファンタジックに切り取った歌詞の世界観もステキ.
そして徐々に音数が増えていくにつれ、キラキラ度を増していくギターが最高!Watashiくんのセンス・才能が炸裂しています!特に間奏部分とアウトロのギターのキラメキ度は「ネオアコ好きなら嫌いな人いないでしょ!?」と断言できるほどの素晴らしさ!

ともに個性のある二人の才能が、打ち消し合うことなく、互いの良さを魅せてくれている最高の1曲だと思います. 1+1が3にも4にもなっている感じ?これはこのユニットの今後の活動も目が離せませんね. 一人でも多くの人に届きますように…

※1. 僕はiTunesストア経由でDL購入しました.
※2. ストリーミングでも聴けるけれど、皆もお金を落とすといいと思うよ.

1 dozen / bergamot romance (2025) blue-very label [CD]

bergamot romance

「2025年のマイ・ベストアルバムが早くも決定!」と叫びたくなるくらい素晴らしい作品!これは、MaybelleのVo.坂本和賀子さんとthe Sweet OnionsのDr.高口大輔さんのユニット、ベルガモットロマンスの12曲入り1stアルバム(2025年7月24日リリース).

キュートでガーリィなんだけれど心の奥底に「芯の強さ」を感じさせてくれる坂本さんの魅力的なVo.、バラエティに富んだ楽曲のどれもが高クオリティな高口さんの作曲センス、と。その魅力を挙げたらキリがないくらいな珠玉の12曲.

まず、アルバム冒頭を飾るネオアコ風味なキラキラ・メロディのt-1.”ラプラスの砂時計”はコーラスや各楽器の重ね方がとっても効果的. 続く軽快なドラムのリズムパターンがカッコいいt-2.”サーチライト”、lushみたいなシューゲイザー~ノイジーギターポップのt-3.”Spring Swan”、Cloudberry Jamを彷彿とさせるスウェディッシュポップテイストの楽曲と切ない歌詞の世界観の組み合わせが胸を締め付けるt-4.”沈黙のあいだ”(何とMaybelle時代の未発表曲!). パートごとで二人のVo.とCho.とが入れ替わる掛け合いがステキなt-5.”Chirality~君と鏡像の世界へ~”. 独特なメロディー構成がクセになるt-6.”Candy drip”…

ミドル~アップテンポ気味な楽曲中心の前半から打って変わって後半はゆったりとしたメロディに.

お菓子の名前の羅列が歌詞になっていて面白いt-7.”おかしの国 Lonely tea party”. 切なく悲しげなメロディと歌詞(作詞はブルーベリーの中村さん)のt-8″夢の隨に”. 小林しのさんの楽曲を優しげな高口さんVo.でカバーしたt-9.”forget me not”. ゆったりとしたメロディにコーラスワークが映えるt-10.”こがらしの子守唄”. バカラックっぽいソフトロック調のメロディに二人のハーモニーが心地良いt-11.”Taupe velvet”. デモっぽいザラッとした前半部分から転調する後半部分への繋ぎが気持ちいいt-12.”Fluttering Snow”.

 …と本当に捨て曲ナシで、アルバムを通して流れで聴ける素晴らしい作品.
この素晴らしさを、できる限り多くの人と共有したいので、ぜひ聴いてみて欲しいです.
特典demo CD-R付きが購入できる今のうちに、ゲットしてください!

※1. レーベル元のdisques blue-veryさんで購入できます.

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